なぜみようとしない。。?
ー甕の中は
汚いような気がするから…
それになんだか怖いし…
腐っているかもしれない…
その甕のなかは
長い時間をかけて
お酒のように…
チーズのように…
熟成されて
もう違うものになっている。
だからみても大丈夫だよ。
ーなんのために
この悲しみを甕の中に貯めていかないといけなかったの…???
答えは一つ
あの悲しみのとき…
泣かなかったよね。
悲しいって誰にも言わなかったよね。
泣きたいのに笑ったこともあったよね。
そのとき
外に出なかった悲しみは
ただ甕のなかに
溜まっていった。
つもっていった。
それだけのことだね。
…
誰かを傷つけたくないから
悲しみを出さなかった。
…
これ以上 嫌われたくないから
悲しみを出さなかった。
もし悲しみをだして
誰にも分かってもらえなかったら
もっと悲しくなるから
悲しみを出すことを
あきらめた。
熟成された悲しみは
味わったから
もうそれでおしまい。
もしも
こんな、悲しみあるよって
誰かの話をきいたら
受け止められる人に
なれたかもしれない
それが
器が広がるってことだね。
そう
なれたなら
いいじゃん。
悲しみは
私の器を広げてくれた。
熟成したら
なんだか
味わい深くなったよ。
悲しみも
悲しいだけじゃないんだ。